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映画『パルプフィクション』 監督クエンティン・タランティーノ

 

どうも!

 

本日は1994年公開の僕の大好きな映画『パルプフィクション』(クエンティン・タランティーノ監督)の魅力について語っていきたいと思います。

 

 

 

まず、映画冒頭こんなテロップが出ます。

 

パルプ

(1)柔らかく湿った形状のない物体

(2)質の悪い紙に印刷された扇情的な内容の出版物

 

辞書からの引用で、まだよく分かりませんがなぜか興味を駆り立てられるファーストカットです。

 

 

 

そして『プロローグ』が始まります。

朝のカフェで、なにやら悪巧みをする男女。パンプキンとハニーバニー。物語はここから始まります。

 

 

この映画はプロローグ、1章、2章、3章、エピローグに分けられていますが、もっと大きく分けると2つの物語から成り立っていると考えられます。

 

1つは『マフィアのビンセントが、ボスのマーセルスに頼まれ、ボスの妻ミアと2人で食事に出かける羽目になる話』

 

ダイナーに行った2人のユーモア溢れるダンスは必見! 

 

 

そしてもう1つは 『ボクサーのブッチが、マーセルスに持ちかけられた八百長試合で、負けなければいけないところをわざと勝ち、金を騙し取り逃亡を図ろうとする話』

 

 

 

普通、映画というのは1つのログラインで成り立つものです。

ログラインというのは、その映画のスジを3行くらいで言うとどんな話になるの?という問いに答えた、いわば脚本の大きな骨格みたいなものです。

 

 

例えば…

ローマの休日』だと…

新聞記者のブラッドレーが、王女のアンの独占写真を撮ろうと近づくが、叶わぬ恋に落ちてしまい、撮った写真は封印し、別れる話。

 

E.T.』だと…

少年エリオットが、宇宙人E.T.と出会い親しくなるが、彼が元いた星に帰りたがっているのを知って送り返してやる話。

 

こんな感じです。

 

 

しかし、『パルプフィクション』という映画はバラバラだったはずの2つの物語を組み合わせたのです。それも時系列をシャッフルして。 これがタランティーノ監督の一番の発明だと思います。

 

入り組んだ物語を理解できた時、映画を観てる僕らは知的興奮を感じます。

こんな感情を覚えさせてくれる映画は今までにはなかったのではないでしょうか。 

 

カンヌ国際映画祭ではパルム・ドール(最高賞)受賞。

アカデミー賞脚本賞も受賞してます。(その年のアカデミー賞の作品賞や監督賞などは『フォレスト・ガンプ』がほぼ総ナメ…フォレスト・ガンプ嫌いではないんだけど…ね)

 

 とりあえず公開当時から素人玄人問わず評価の高かった映画です。

 

 

そして、さらにこの映画を魅力的にしているのが、キャラクターです。

 

殺し屋ビンセントとジュールス

 

スーツでキメたイカついふたりが…

 

 

 

 色々あって…ふざけたTシャツ短パン姿に。

この2人はこの後、朝ごはんを食べに行きます。シビレますね。

 

 

マフィアのボスマーセルスとボクサーブッチ

騙された方と、騙して逃げた方…

屈強な男ふたりがなぜか仲良く猿轡をはめられ…

 

 

 

 実際に映画を観てもらいたいのであえて詳しくは語りませんが、全員が作られたキャラクターの枠を飛び越え、生きた人間にしか見えません。

観た人は絶対分かってくれるはず!

 

 

この映画は構成とキャラクターが斬新で、知的で、まあ言っちゃうと最高なのです。

 

他にも都市伝説があったり、トリビアがあったり。何度観ても新しい楽しみ方のできる数少ない作品です。

ディテールにこだわりまくるタランティーノ節が炸裂しております。

 

とにかくクールの一言に尽きる映画『パルプフィクション』。

 

 

是非一度ご鑑賞あれ。